【薬機法コラム】マスク利用による雑菌・アクネ菌の広告訴求について検証する
投稿日:
2021.05.17
更新日:
2021.12.09
日々マスク利用をする生活が続いていることのより
マスクに関するお悩み商材や化粧品、サポート雑貨なと多種多様に展開されてきています。
その中でも、これからの季節、梅雨・夏場を通した蒸れや暑さ、そして、雑菌やアクネ菌等の繁殖に関する訴求も目にするようになってきました。
では、
化粧品・薬用化粧品カテゴリーで
「雑菌・アクネ菌」訴求をすることはできるのか?
【前提】
◎化粧品カテゴリーの可能な効能効果は
56項目の内、以下の効能が近い訴求内容です。
(汚れを落とすことにより)皮膚を清浄にする
(洗浄により)ニキビ、アセモを防ぐ(洗顔料)
肌を整える
肌のキメを整える
皮膚をすこやかに保つ
肌荒れを防ぐ
◎薬用化粧品カテゴリーの取得可能な効能効果は
以下の効能が近い訴求内容です。
肌荒れ・荒れ性
ニキビを防ぐ
皮膚の清浄・殺菌・消毒
体臭・汗臭及びニキビを防ぐ
化粧品・薬用化粧品共に
「雑菌・アクネ菌」に対する直接的な効果効能はありません。
つまり、「雑菌に対して○○」「アクネ菌に対して○○」というような訴求は薬機法違反となります。
尚、洗顔洗浄することにより、肌表面の汚れや雑菌を物理的に洗い流すという表現は、使用上の説明として訴求することは可能です。
【雑菌・アクネ菌】はマスクをつけることによって繁殖するのか?
また、この部分を訴求できるのか。
現時点での、検索上、一般的な医師のN=1としてのコラム、コメントはありますが、論文・文献は確認できませんでした。おそらく、今後、この分野に関する論文や文献が提出されることでしょう。
仮に、自社で試験デザインをして検証をする場合
N=20~25×2群(有用成分とプラセボ比較)
評価期間:最低でも2週・4週、マスク着用前、着用後の時間経過
などのデザインを設計することでしょう。
結果的に、マスク着用により
雑菌、アクネ菌の繁殖が見られたとします。ここまでの訴求は可能。
しかし、自社商品の試験結果を広告上、訴求することはできません。
特定商品、商品の中に入っている特定成分を限定して、検証したデータは、臨床試験扱いとなり、効果保証につながる医薬品的暗示となり、薬機法違反です。
以上
これだけの条件がある前提で、商品設計、試験デザインを行う必要があります。
現状のネット上に掲載されている
医師N=1のコメント、コラムだけでは根拠としてはなりえないと捉えることが妥当です。
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