その記事、広告扱いになる3つの基準|WELQ問題に学ぶ薬機法とメディア運営
投稿日:
2016.12.07
更新日:
2026.07.22
🎯 この記事のポイント
自社メディアやSEO記事は「記事」なのか「広告」なのか。薬機法の判断はこの一点で大きく変わります。記事扱いであれば、内容が不正確であっても薬機法違反とするのは難しい。一方、広告扱いとなれば、その記載内容はすべて広告として規制の対象になります。医療情報サイトをめぐる問題を題材に、ネット上で「広告」とみなされる3つの基準を整理しました。オウンドメディア・アフィリエイトを運営するすべての事業者に関わる論点です。
きっかけとなった事案|医療情報サイトへの調査
「不正確な情報が掲載されている」として問題になったディー・エヌ・エー(DeNA)の医療情報サイト「WELQ」について、東京都が医薬品医療機器法(旧薬事法)違反(誇大記述・広告)の疑いがあるとして調査を始めた、と報じられました。都福祉保健局はサイトに問題があると判断し、同社担当者から聴取を行っています。
ここで注目すべきは、行政側が薬機法の適用を検討するにあたって用いた視点です。それが「広告と記事」の基準でした。
「記事」か「広告」かで、結論が変わる
この線引きは、実務上きわめて重要です。
- 【記事】として扱われる場合:その内容が仮に不正確・捏造であったとしても、薬機法違反と判断することは難しくなります。
- 【広告】として扱われる場合:その内容(文章)はすべて広告として扱われます。違法性の高い表現が使われ、結果的にリンクを経由して商品購入へと導線がつながっていれば、薬機法違反と判断されることは十分に考えられます。
つまり、「うちはメディアだから広告規制の対象外」という認識は通用しないということです。
ネット上で「広告扱い」になる3つの基準
インターネット上のコンテンツが広告扱いになるかどうかは、次の基準で判断されます。
- ① そのページで商品購入が可能である
- ② そのページで購入できなくても、リンクなどを経由して商品購入ページに行くことが可能である
- ③ そのページで購入できなくても、明らかに意図をもった商品名・会社名などが記載されている
これら①②③のいずれかが、記事コンテンツを通じてなされていれば、指導対象・薬機法違反となり得ます。「情報提供のつもりだった」という主観は関係なく、購入への導線があるか、特定商品への誘導があるかが問われます。
✅ オウンドメディア運営のチェックリスト
- 記事ページから自社商品の購入ページへリンクしていないか
- アフィリエイトリンクを設置していないか
- 特定の商品名・会社名を意図的に記載していないか
- 記事内の効能・効果に関する表現は、広告基準で見ても問題ないか
- 外注ライターの記事を、広告基準でチェックする体制があるか
- 「記事だから大丈夫」という前提で運用していないか
よくあるご質問(FAQ)
Q. 商品を売っていない情報サイトなら安全ですか?
安全とは言えません。リンク経由で購入ページに到達できる場合や、特定の商品名・会社名が意図をもって記載されている場合は、広告扱いとなり得ます。
Q. アフィリエイト記事はどう扱われますか?
購入ページへの導線がある以上、広告として扱われる可能性が高くなります。記事内の効能表現も広告基準で判断されるため、注意が必要です。
Q. 外注ライターが書いた記事の責任は?
掲載主体である事業者が責任を負います。外注だからといって免責されません。公開前のチェック体制を整えることが不可欠です。
まとめ|SEO運用全体に通じる問題提起
この事案は特定企業だけの問題ではありません。SEO検索に特化したキュレーションサイト全般において、同様の問題は存在すると十分に考えられます。オウンドメディア、比較サイト、アフィリエイトサイト——「記事」の体裁をとりながら購入導線を持つコンテンツは、いまや無数にあります。
我々事業者のSEO運用そのものに関わる大きな問題提起として、自認しておくべきでしょう。コンテンツを作る前に、それが広告として通用する内容かを確認する——これが、いま最も現実的なリスク管理です。
そのコンテンツ、「広告」として見られても大丈夫ですか?
オウンドメディア・比較記事・アフィリエイトは、購入導線があれば広告として規制されます。専門コンサルタントが、記事コンテンツを広告基準で点検し、違反リスクの指摘だけでなく、集客力を落とさない表現までご提案します。
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※本記事は報道等に基づく一般的な情報提供であり、個別事案の適法性を保証するものではありません。運用や判断は最新の法令・ガイドラインにより異なります。個別のご判断については専門家にご相談ください。
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