【景品表示法コラム】最新 機能性表示食品の措置命令を検証
投稿日:
2023.08.13
更新日:
2023.08.13
以下、消費者庁報道資料より引用
『消費者庁は、6月30日、さくらフォレスト株式会社に対し、同社が供給する「きなり匠」と称する機能性表示食品及び「きなり極」と称する機能性表示食品に係る表示について、それぞれ、景品表示法に違反する行為(同法第5条第1号(優良誤認)に該当)が認められたことから、同法第7条第1項の規定に基づき、措置命令を行いました。
表示内容
自社ウェブサイトにおいて、「高めの血圧を下げる機能性サプリ」、「血圧をグーンと下げる」、「機能性表示食品 きなり匠」、「酸化LDLコレステロールを減少させる機能性取得 ○」、「血圧を下げる機能性取得 ○」、「中性脂肪を低下させる機能性取得 ○」と記載のある表等を表示するなど、別表1「対象商品」欄記載の商品について、あたかも、本件2商品をそれぞれ摂取すれば、本件2商品にそれぞれ含まれている各成分の作用により、効果が得られるかのように示す表示をしている又は表示をしていた。
実際
表示について、消費者庁は、それぞれ、景品表示法第7条第2項の規定に基づき、さくらフォレストに対し、期間を定めて、当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めたところ、同社から資料が提出された。しかし、当該資料はいずれも、当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示すものであるとは認められないものであった。』
【許可表示】届出番号:G617
本品には DHA・EPA、モノグルコシルヘスペリジン、オリーブ由来ヒドロキシチロソールが含まれます。DHA・EPAには中性脂肪を低下させる機能があることが、モノグルコシルヘスペリジンは血圧が高めの方の血圧を下げる機能があることが、オリーブ由来ヒドロキシチロソールは抗酸化作用を持ち、血中のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)の酸化を抑制させることが報告されています。
【消費者庁届出の詳細リンク】
https://www.fld.caa.go.jp/caaks/cssc02/?recordSeq=42306300290601
*研究レビューによって届出
【実際の広告内容を考察】
「血圧が130超え、なんだかぼうっとする、頭がずーん」
↑上記表現は、たしかに、機能性表示以上の機能を保証する表現で、誇大表現であるのは事実
↑血管が留まって、狭くなる、危険⇒医薬品的暗示
↑悪玉コレステロールの増加、機能性は=酸化の抑制であって、増加の抑制ではない、誇大表現
【措置命令の考察】
- すべての機能性表示で誇大表現が散見されている(もっとも危険な医薬品的暗示も)
- 機能性とは別の誇大表現に関する合理的根拠資料の提出を求められたと想定
- 結果、その根拠を示すことができなかった
【今後の広告展開においての注意点】
◎機能性表示以上の表現については、抑える必要がある(誇大表現は広告に記載しない)
⇒この部分の再検証が必要
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