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機能性表示食品GMP義務化|2026年9月施行で届出者が確認すべき5項目

🎯 この記事のポイント

2026年9月1日、天然抽出物等を原材料とする錠剤・カプセル剤等の機能性表示食品について、GMP告示に即した製造・加工が制度上の遵守事項になります。経過措置が終わり、これまでガイドラインだった内容が法令に基づく義務へ。カギを握るのは「GMP対応は工場だけでなく届出者の責務」という点です。OEM委託先の確認方法、消費者庁の施設訪問、年1回の自己点検等報告まで、食品事業者が今すぐ確認すべき実務を整理しました。

2024年からの機能性表示食品制度の見直しにより、健康被害情報の収集体制やGMP(適正製造規範)の適用が、ガイドラインから内閣府令・告示へと格上げされました。その総仕上げとなるのが2026年(令和8年)9月1日です。この日以降に製造等される対象食品は、改正後の食品表示基準に従う必要があり、経過措置期間(令和8年8月31日まで)は終了します。届出者・製造委託先の双方にとって、対応状況の最終確認が求められる局面です。


GMP義務化とは|2026年9月1日から何が変わるのか

今回の義務化の対象は、「天然抽出物等を原材料とする錠剤、カプセル剤等食品」として届け出られた機能性表示食品です。これらは、GMP告示(令和6年内閣府告示第108号)で定める基準に準拠した体制で製造又は加工されていることが、機能性表示食品としての遵守事項となります。

在庫の扱いについては、次のように整理されています。

  • 令和8年9月1日以降に製造等される対象食品は、従前の例は適用されず、改正後の基準(GMP告示への適合)に従う必要があります。
  • 令和8年8月31日までに製造等された機能性表示食品は、仮に上記が未対応であっても、9月1日以降に販売を続けること自体は法令上差し支えありません。

なお、すべての機能性表示食品が対象ではありません。生鮮食品や、天然抽出物等以外を原材料とする加工食品は、このGMP基準の直接の対象外です(ただし表示事項や他の遵守事項は別途適用されます)。


そもそもGMPとは何か

GMP(Good Manufacturing Practice=適正製造規範)は、原料の受入れから最終製品の出荷に至るまでの全工程において、「適正な製造管理と品質管理」を求める基準です。機能性表示食品では、原材料管理・製造管理・品質試験・出荷判定・記録保存まで、一連の管理体制が求められます。

具体的には、総括責任者・製造管理責任者・品質管理責任者(GMP三役)の設置、製品標準書等の作成、ロットごとの記録、逸脱・変更の管理、バリデーション、自己点検などが柱となります。


最も重要なのは「届出者の責務」

今回の制度改正で特に押さえるべきは、GMP対応は製造工場だけの責任ではなく、届出者が製造施設のGMP準拠状況を確認する責務を負うという点です。OEMに製造委託している場合でも、届出者自身が体制を確認する必要があります。消費者庁は、確認方法として次の3つを示しています。

  1. 届出者が製造等施設のGMP準拠状況を自ら点検・確認する。
  2. 製造等施設に自己点検させ、その結果を届出者が確認する。
  3. 第三者(委託先等)に点検させ、その結果を届出者が確認する。

点検は、GMP基準に沿って確認する方法のほか、消費者庁がウェブサイトで公表している「自己点検表」を用いる方法があります。第三者認証の取得そのものが要件というわけではなく、告示基準に準拠した体制での製造・加工が確保されているかがポイントです。


消費者庁は全製造施設を訪問している

消費者庁の専門チームは、経過措置期間中に対象となる製造等施設を訪問し、現場確認に加え、GMPに係る規定文書・記録等の書面確認を行い、必要に応じて助言を実施しています。改善が必要と判断された施設にはフォローアップも行われています。

令和8年3月末時点では、届出情報から抽出した約350施設のうち234施設を訪問。結果は「概ね実施できている」が145施設、「GMP体制を構築中」が74施設、「対象外」が15施設と報告されています。多くの施設が体制構築を進めている段階にあり、経過措置期間の終了に向けた準備が急がれています。


フォローアップ対象になりやすいポイント

項目ごとに見ると全体では概ね8割程度以上ができている傾向ですが、体制構築中の施設では、次のような項目が確認・助言の対象になりやすいとされています。

  • GMP体制(GMP三役の設置と責務の明確化)
  • 製品標準書等の作成状況
  • 出荷管理(総括責任者による出荷判定)
  • バリデーションの実施

特にOEM製造では、製品標準書の更新、責任者の明確化、文書管理体制の整備が重要になります。上流の原材料メーカーから下流の販売者(届出者)までが、製品の安全性・品質に係る情報(GMPによる管理情報)を共有することが求められます。


年1回の「自己点検等報告」も義務に

紅麹関連製品の事案を受けた制度の信頼性確保策として、年1回の自己点検等報告が義務化されました。届出者は、遵守事項の点検・評価を行い、その結果を届出データベースを通じて消費者庁長官に報告します。報告内容は消費者庁ウェブサイトで公表されることが前提です。

提出期日は、1回目は届出番号の付与日から起算して1年を経過する日、2回目以降は前回報告月の末日の翌日から1年を経過する日です。期日までに報告がない届出は、機能性表示食品としての要件を欠くことになり、容器包装に機能性表示をして販売できなくなります。データベース上では薄いグレー表示となり、システム上の制限もかかります。要件を欠いた食品を販売した場合は、食品表示法に基づく指示・命令・公表の対象となり得ます。

なお、令和7年度中の自己点検等報告は約5,000件。対象食品のうち、基準に準拠した体制で製造・加工されているものは約8割で、約2割は報告時点で体制を構築中と報告されています。

✅ 食品企業が今すぐ確認したい5項目

  • OEM工場はGMP対応済みか(準拠状況を届出者として確認したか)
  • GMP自己点検表の内容を確認しているか
  • 製品標準書は最新版に更新されているか
  • 出荷判定を行う責任者は明確になっているか
  • 年1回の自己点検等報告のスケジュールを管理しているか


よくあるご質問(FAQ)

Q. すべての機能性表示食品がGMP義務化の対象ですか?

いいえ。今回のGMP基準の直接の対象は、天然抽出物等を原材料とする錠剤・カプセル剤等食品として届け出られた機能性表示食品です。生鮮食品や、それ以外を原材料とする加工食品は対象外です(ただし表示事項など他の遵守事項は適用されます)。

Q. GMPの第三者認証を取得しないといけませんか?

認証取得そのものが要件ではありません。告示基準に準拠した体制で製造・加工されていることが要件で、その確認方法は「届出者による点検」「製造施設の自己点検」「第三者による点検」のいずれでも可能です。

Q. 8月31日までに製造した在庫は、9月以降も販売できますか?

令和8年8月31日までに製造等された機能性表示食品は、GMP対応が未了であっても、9月1日以降に販売を続けること自体は法令上差し支えありません。一方、9月1日以降に製造等する分は改正後の基準に従う必要があります。

Q. 年1回の自己点検等報告を忘れるとどうなりますか?

期日までに報告がないと、その時点で機能性表示食品としての要件を欠き、機能性表示をして販売できなくなります。データベース上でグレー表示・システム制限がかかり、要件を欠いた食品を販売した場合は食品表示法に基づく指示・命令・公表の対象となり得ます。


まとめ|「認証取得」ではなく「確認できる体制」を

今回の制度改正の狙いは、単にGMP認証を取得することではなく、届出者が製造・品質管理を適切に確認できる体制を構築することにあります。OEMを活用する企業では、委託先との情報共有や文書管理を見直し、経過措置期間の終了までに準拠体制を整えることが不可欠です。「工場任せ」では届出者責任を果たしたことになりません。

自社の対応状況やOEM委託先の点検方法に不安がある場合は、専門コンサルタントによる確認が有効です。エーエムジェーでは、GMP・機能性表示食品制度への対応から、表示・広告表現のチェックまで一貫してご支援します。

GMP対応・機能性表示食品の届出者責任、準備は万全ですか?

経過措置の終了が迫るなか、「OEM工場のGMP準拠を届出者としてどう確認するか」「自己点検表・製品標準書・出荷判定の体制は十分か」といった実務のご相談が増えています。専門コンサルタントが、貴社の対応状況の確認から表示・広告表現のチェックまで一貫してご支援します。

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※本記事は2026年7月時点の消費者庁「機能性表示食品制度に関する説明会」資料等に基づく一般的な情報提供であり、個別事案の適法性を保証するものではありません。最新の運用や個別のご判断については、消費者庁の公表資料をご確認のうえ、専門家にご相談ください。

タグ

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